久しぶりの記事更新になります。

今回は、Hifiman Japan様よりRE800Jをお借りしましたので、その個人的な感想を書いていきたいと思います。

実はRE800が発売されたタイミングで、こちらのイヤホン自体には関心があった為試聴した事はあります。その時のざっくりとした感想としては高音がかなりきつい事と、自分の耳ではやや装着感に難があったため、あまり良い第一印象ではありませんでした。
その後RE800Jが発表され、音傾向自体も多少変化しているとのこともあり気になってはいましたので、今回レビューのお誘いを受けて、是非一度お借りしてこのイヤホンを聴き込んでみたいと思い、現在に至ります。

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パッケージです。中々大きなサイズです。

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外側のケースはヘッドホンなどが入りそうなアタッシュケースのようなケースになっています。こういう見た目への配慮はかなり良いですよね。

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左から、イヤーピース、イヤホン本体入りケース、MMCXケーブルが入ったものが配置されています。
イヤホン本体入りのケースは中の緩衝材を取り除いてそのままケースとして使用できます。

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まず試聴前に、イヤーピースは、純正のままですと中高音のきつさが感じられた為、何種類か試した結果、Acoustune社のAET07のSサイズを装着したものを基準として感想をまとめました。
イヤーピースのサイズとしては小さめのサイズで筐体が耳のある程度奥まで入るものの方が、中高域のピーク感が抑えられるので良いかと思います。
また、DAPはHifiman HM-650にMusical Amplifier Cardを装着したものを用いました。

全体的な印象としては、かなりレスポンスの早い、すっきりとした音を鳴らす印象です。中音域にやや艶感があり、やや余韻もありますが、中音域と高域の音のレスポンスが早いため、テンポの早い曲は非常に気持ちよく鳴ってくれます。
また、音場はかなり狭めではあります、ただ奥行と空気感があり、音自体に勢いがある為、ややライブ感が欲しい曲などがかなり合います。Fiction Junction YUUKAのSilly-Go-Roundあたりはかなり良いですね。



中高域の解像度がかなり高いので、バックボーカルの歌声もはっきり聴こえます。バックで鳴らしてる楽器も追いやすいです。とは言っても、音数が少ない方が一音一音が際立ちます。
女性ボーカルは過度な透明感が無く、よく伸びますので特に良いですね。
ややホール感はありますが、低域にほぼ色付けがないので違和感は無いです。やや小さめのホールでライブを聴いている感じに近いと思います。

個人的に気になる部分としては、高域にやや歪み感があり、音が固めである事、低域があまり下までは出ない点(といっても多くの楽曲では気にならならないです)、良くも悪くもボーカルがだいぶ近めである事です。またサ行の刺さりがあります。RE800Jはリケーブルできるので、気になる方はケーブルでどれくらい変わるか、でしょうか。また、今回はイヤーピースを中高域の鳴り方を重視して選んだので、低域があまり出ていないと感じたのはその影響もそれなりにあるかと思います。人によりだいぶイヤーピースの選定に時間がかかる機種かとは思います。

ただ、ややゆったりした女性ボーカルものはかなり実在感のある音を鳴らしてくれますので、本当に良い機種だと思います。是非一回試聴してほしい機種だと思いました。